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                2008 / 11 / 4

       ≪熊本産業保健推進センターメールマガジン≫

 
                 第14号

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 トピックス
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1 平成19年度 労働者健康状況調査結果について
 厚生労働省では、労働者の健康状況や労働者の健康管理に関する事業所、
労働者自身の取組状況などを5年ごとに調査していますが、その結果が発表
になりました。
 労働者に対する調査結果によると、仕事や職業生活に強い不安や悩み、ス
トレスを持っている労働者の割合は、58.0%と半数以上にのぼり、自分
自身の将来の健康について不安を感じている労働者は、81.0%にものぼ
っています。
 しかし、事業場に対する調査結果では、
 @ 過去1年間の定期健康診断の実施率は、86.2%、受診率は81.2%
と5年前を下回っている
   パートタイム労働者に対する定期健康診断の実施率は、一般社員とほ
ぼ同じ時間働く労働者については85.2%であるが、労働時間が短くなる
に従って、定期健康診断の実施率も低くなっている
 A 今年の4月からすべての事業場に義務付けられた長時間労働者に対す
る医師による面接指導の認知度は45.6%にとどまっており、事業場規模
が小さくなるほど、認知度も低くなっている
 B 心の健康対策(メンタルヘルス)については、管理監督者及び労働者
への教育研修や労働者からの相談体制の整備などに33.6%の事業場が取
組んでいる。
 6割以上に事業場で取組まれていない理由としては、取組み方がわからな
い、専門のスタッフがいないなどが挙げられる
など、労働者が抱える健康及び仕事に対する不安に対し、事業場の取組が遅
れている状況にあります。
 事業場においては、受診率100%となる定期健康診断の完全実施と有所
見者に対する事後措置の徹底、および心の健康対策(メンタルヘルス)に対
する一層の取組が求められています。
平成19年度労働者健康状況調査結果の詳細については、厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/index.html)
をご覧ください。

2 メンタルヘルス対策及び過重労働対策について
事業場においては、これから心の健康対策(メンタルヘルス)などに対する
一層の取組が求められますが、取組み方がわからないなどの理由で、まだす
べての事業場で取組まれていない状況にあります。
厚生労働省では、関連指針からリーフレット、チェックリストまでをホームページ(http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html)
にまとめていますので、参考としてください。

 また、事業場内で管理者や労働者を対象としたメンタルヘルスにかかる研
修を計画されている場合の講師については、当センターで斡旋を行っており
ますのでお問い合わせください。

3 「特別遺族給付金」に関する大切なお知らせ
 「石綿による健康被害の救済に関する法律(石綿救済法)」が改正され、平
成20年12月1日より施行されます。
 この改正により、以下の点が変更されますのでご注意ください。
@ 特別遺族給付金の請求期限が、平成24年3月27日までに延長されまし
た。
A 特別遺族給付金の支給対象が、平成18年3月26日までに亡くなった労
働者のご遺族であって、労災保険法の規定による時効(5年)によって請求の
権利が消滅した方に拡大されました。
 「特別遺族給付金」の請求手続きなどについては、熊本労働局または最寄り
の労働基準監督署までお問い合わせください。
リーフレット(http://www.kplb.go.jp/topic/topic117.pdf)
 
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 研修・セミナー案内
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○熊本産業保健推進センターの研修会○
於:熊本産業保健推進センター会議室 14:00〜16:00

▼11月06日(木)の中嶋談員の研修会(33)は定員に達しました《受付終了》
▼11月17日(月)の古賀談員の研修会(37)は定員に達しました《受付終了》
▼11月20日(木)の石原談員の研修会【実地研修】(38)は定員に達しました《受付終了》

【今月】
☆11月7日(金) 『健康診断の事後処置(症例検討)』※注 14:30〜16:30
                          小柳 敦子 相談員
          C型肝炎やアレルギー疾患患者の職場での対応について
の検討を行います。

☆11月10日(月) 『中小企業における衛生管理活動の実際』
                         島村 佳子 相談員
          一般作業と有害作業についての研修を行います。

☆11月11日(火) 『騒音障害防止の基礎』
                         山口 浩一 相談員
          基礎的内容と測定、評価についての研修を行います。

☆11月26日(水) 『衛生管理者として必要な労働衛生関係法令W』
                         藤田 泰生 相談員
          衛生管理者になるための労働衛生関係法令の知識の確
認について研修を行います

☆11月27日(木) 『事業場における新型インフルエンザ対策について』
【 臨時研修会 】                  加藤 貴彦 相談員
          産業保健関係者に対して 最新の情報を提供するととも
          に具体的な感染予防のための対策についての研修を行い
          ます。
          お申込みはこちら↓
          http://www.kumamoto-sanpo.jp/documents/201127kensyu.pdf

【来月】
☆12月1日(月) 『製造業における騒音管理』
                        島村 佳子 相談員
          @データ処理の方法A管理区分の出し方B対策事例など
についての研修を行います。

☆12月17日(水) 『職場における自殺予防と対策U』
                        岡田 修治 相談員
          働く人の自殺予防に関するセミナーよりの研修を行います。

▲研修会の定員は各18名です。お申し込みはお早めに。

研修会の詳細・お申込はhttp://www.kumamoto-sanpo.jp/session/index.html

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平成20年度産業医特定科目専門研修会開催のご案内(熊本県医師会)
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産業医研修の実施 1

平成20年度産業医特定科目専門研修会が、玉名郡市医師会館で
11月20日(木)に開催されます。

研修及び講師
(1)職場のメンタルヘルスケア
部下の「うつ」上司にできること〜早期発見から復職支援まで〜ビデオ上映
(2)長時間労働における面接指導について
熊本大学大学院医学薬学研究部環境生命科学講座
公衆衛生・医療科学分野 准教授 大 森 久 光 先生

参加ご希望の先生は、出席回答を11月14日(金)までに熊本県医師会事務局
(〒860-0806熊本市花畑町1-13)へ、郵送又は、FAX(096-355-6507)でご返送
下さいますようよろしくお願い申し上げます。
(ご案内・出席回答書はこちら↓)
http://www.kumamoto-sanpo.jp/topics/documents/201120kensyu.pdf


産業医研修の実施 2

平成20年度産業医特定科目専門研修会が、熊本県医師会館で
12月2日(火)に開催されます。

(1)「新型インフルエンザに対する行政の取り組み」
熊本県健康福祉部健康危機管理課 課長補佐 木 脇 弘 二 先生
(2)「事業者・職場における新型インフルエンザ対策」
労働者健康福祉機構 熊本産業保健推進センター相談員 小 柳 敦 子 先生
(ソニーセミコンダクタ九州(株)熊本テクノロジーセンター)

参加ご希望の先生は、出席回答を11月26日(水)までに熊本県医師会事務局
(〒860-0806熊本市花畑町1-13)へ、郵送又は、FAX(096-355-6507)でご返送
下さいますようよろしくお願い申し上げます。
(ご案内・出席回答書はこちら↓)
http://www.kumamoto-sanpo.jp/topics/documents/201202kensyu.pdf

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 相談員のひとりごと   基幹相談員 石原 徳一(労働衛生工学担当)
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「歯」を大事にしましょう

私たちが毎日毎日お世話になっている「歯」について考えてみました。
幼児の頃だけの乳歯に比べ、永久歯は一生お世話になることになります。
最近の食生活は柔らかい食事(ハンバーグ等々)にシフトされているようで
すし、あまり咬まなくても良いので、あごの力が弱く、さらにはあごの骨が
小さくなり、歯がは入りきれなくなって歯並びが悪くなっていると聞きまし
た。
私たちが子どもの頃はお菓子が少なく、煮干しをポッケに遊び回ったり、近
所の庭になっている堅い果物にもかじり付いたりしたものです。
 でも、私も若い頃には、虫歯にもなり、治療をして貰いました。歯磨きが不
十分だったのでしょう。
 前職では35歳になり、会社で「人間ドック」を進められ診察して貰いました
が、歯科の診察はありませんでした。しかし、仕事で酸を使用していたので、
「歯科の特殊健診」を受けていました。仕事が変わるとその歯科健診もなくなり
ました。
 その後『自分で気をつけないと行けないな』と思い「意識して歯科健康診断」
を受けることにしています。
歯科健診に行き始めたのは、40歳位だったと思います。
 初めは2回/年位でしたが、現在は3〜4回/年受けています。歯茎の具合や
歯石取りをして貰っています。医師に『死ぬまでこの歯にお世話になりたいので、
よろしくお願いします』とお願いしています。
 今のところ銀を被せたりしたものもありますが、親知らず以外の28本残って
います。
 歯が丈夫なことに依るよい点は、何と言っても固いものが気にせず食べられる
ことだと思います、多分歯が弱ると固いものが入ってないかと心配になることで
しょう。
 何も気にせず何でもおいしく食べることができます。
 歯が弱くなった方は、食べ物を選ばなくてはならなくなるし、入れ歯の手入
れも大変のようです。高齢者の方が歯が弱ってしまうと、食事が細くなってし
まうし、そうなると一段と体も弱ってしまうようです。
 咬むことは体の中に栄養を取り込む第1歩です、良い食事をよく咬んでおい
しく食事をしたいものです。
 それから、仕事の上でも精神衛生的に効果があります、歯が痛くなると、集中
できなくなり、ケガをしたりミスを犯したりする可能性が高くなります。
 歯が痛そうにしている部下には「腹痛は我慢していれば直ることもあるけど、
歯痛は治らん、早く医師に診て貰らえ」と歯科に走らせたものです。
 又歯周病にかかると、本人が痛かったり食事が摂りにくくなったりする以外に、
周りの人に嫌な口臭で不快にさせてしまうこともあります。
ここで、歯周病について「阿蘇郡市歯科医師会会報」(第16号)に出ていまし
たので紹介します。

 歯周病とは歯垢(プラーク)の中の歯周病菌が原因
 歯周組織の破壊が少しずつゆっくりと進行し、痛みがほとんど無く気づかない
うちに重症化してしまう。この病気の結末は、確実に歯を失ってしまう。

歯周病の進行
T期 歯茎の溝(歯肉溝)は、3mm以内。歯周病菌の出す毒素などで
    歯ぐきに起こる歯肉炎炎症。赤く腫れるが、見ただけでは分からないこ
    ともある。

U期 歯周ポケットは、3mm〜5mm以内。歯周ポケットという溝が
    でき、歯垢や歯石軽度歯周炎 がたまる。歯ぐきから出血したり膿が出る
    ことも。歯槽骨が溶け始める。

V期 歯周ポケットは、5mm以上〜7mm以内。炎症が奥まで進み、
    歯ぐきはブヨブヨ中等度歯周炎した状態になり、血や膿が出て、口臭も
    ひどくなる。歯槽骨がかなり説けて、歯がぐらついてくる。赤く腫れる
    が、見ただけでは分からないことも。

W期 歯周ポケットは、7mm以上。歯周病の末期的症状。歯槽骨がほ
    とんど無くなっ重度歯周炎て、歯根が露出する。ものを噛むことはでき
    ず、歯が抜けることも。

歯周病とからだの病気 他の臓器と密接な関連が

心内膜炎 歯周病が悪化して歯周病菌が血液に流れ込み、心内膜炎を
          引き起こすことがある。

動脈硬化 歯周病菌が、動脈硬化を起こしている血管に付着すると、
          血管を細める作用を促進する。

糖尿病    歯周病は、糖尿病の第6番目の合併症と言われ密接な関係が
          ある。
   免疫力の低下により歯周病が引き起こされ、又歯周病の悪化
          による炎症性物 質により糖尿病が悪化します。

認知症    脳血管性認知症は脳血管の動脈硬化で起こるため、歯周病菌
          が動脈硬化のリスクを高める。
   アルツハイマー型認知症は、脳の萎縮が特徴であり、残って
          いる歯が少ない人の方が萎縮が進みやすいとの報告がある。
          噛むことが脳の活性化することも分かっている。

誤嚥性肺炎 高齢者が亡くなる原因として、最も多いのが肺炎です。その
          中でも多くを占めると言われているのが、食べ物や唾液が誤っ
          て肺に入って起こる誤嚥性肺炎で、歯周病菌が重大な原因の一
          つと考えられています。

骨粗しょう症 閉経後の女性ホルモンの低下が主な原因で、女性に多く見ら
          れます。骨粗しょう症の人が歯周病になると歯槽骨が急速にや
          せてしまいます。

早産・低体重児 妊婦が歯周病になると、赤ちゃんが小さく産まれたり、
           早産となるリスクが高まることが知られています。歯周
           病の炎症性物質が、胎盤に影響するためと考えられてい
           ます。

肥満・メタボ 規則正しい食事をして間食を減らせば食べかすが歯に突く
          機会が減り歯周病が防げます。間食を辞めれば肥満防止に
          なります。
   よく咬むことは、唾液が出て歯周病を防ぎ、満腹感が得ら
          れることで食べ過ぎを予防します「1口30回咬む」こと
          は、肥満予防法として厚生労働省が認めています。

 大事な自分の歯を大切にし、おいしい食事をして、健康な生涯を送るために、
直ぐに「歯の健康診断」を受けてみませんか。
 
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 編集後記
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随分涼しく(寒く?)なってきました今日この頃ですが、みなさん風邪などひ
かれてないでしょうか?
今年の夏もとても暑くクーラーの効いてる部屋にこもってばっかりだったので
このいい季節にどこか紅葉でも見に行ってこようかと思ってます。

さて、先月でメールマガジンも1周年を迎えました。今後も皆様の役立つ情報
を発信していきたいと思っていますので、宜しくお願いします。

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 次回の第15号は12月1日(月)配信予定です。
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編集内容等に関するご意見・お問合せなどをお寄せください。
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